(VOVWORLD) -米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は22日、世界の金融当局者らが集う年次経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で講演しました。
(写真:THX/TTXVN) |
雇用への「下振れリスクの高まり」に言及し、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げに着手する可能性を示唆しました。ただ、インフレは引き続き脅威であり、今後の利下げは「慎重に進める」という認識を示し、利下げを確約するには至りませんでした。
パウエル議長は「失業率やその他の雇用関連指標が安定しているため、政策スタンスの変更を検討する際は慎重に進めることができる」と述べました。同時に「政策は引き締め的な領域にあり、ベースライン見通しとリスクバランスの変化を踏まえると、政策スタンスの調整が正当化される可能性がある」としました。
グレート・ヒル・キャピタルのトーマス・ヘイズ会長は「想定以上にハト派的で、9月に動くお膳立てをした」とし、「この状況が唯一とん挫する可能性があるとすれば、9月第1週に発表される米雇用統計が過度に好調となる場合だろう。ただその可能性は低いとみられる」と述べました。
パウエル議長の講演を受け、金融市場が織り込む9月会合での0.25%ポイント利下げの確率は約85%に上昇しました。講演前は75%程度でした。12月に2回目の利下げが実施されるという予想も優勢となっています。(ロイター)